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大体、大佐、情報少な過ぎよ。人相、風体とか掴んでよ。
「 …… せっかく船で海外に出てるのにさ?
仕事の休みとどっかの港に寄港するのと、重ならなきゃ降りれないでしょう?
わたし今までで、海外に降りたの、香港だけよ? 」
と、キール ( カクテルー美味しかった~。(^▽^)作者より ) を飲みながら、
Kanaさんが、ぶつくさ言う。
「 お休み取ったら? 」
と、ジンライム飲みながら提案したけど、
「 なーに言ってんのよ。皆休みにするわよ。スタッフ7割休んじゃうわよ。」
と、あっさり蹴られた。
「 だよね~、運任せ~。」
と、Aikoさん。二人ともあたしより二つ年上らしい。
キャリアは、二人とも2年になると話していた。
「 ウラジオは明日の午後に入るんでしょ?
シュンエイ、遊んで来るって言ってた。今年船に乗って直ぐよ。
持ってるわね。シュンエイ、26て言ってるけど、まだ上じゃない?
おまけに医療センターの阿部センセと仲良さげ。」
と、二人の先輩さんはくだらないおしゃべりに夢中になっている。
あたしは船の人間関係は分からないから、混ざれない。
黙ってジンライムを飲んでいる。
でもね、くだらなくても、スタッフの情報源だ。
スタッフに紛れ込んでるのは確からしいから。
大佐は問題の人物とウラジオストクから、乗船する事になっている。
今回の仕事はダブっているわけ。
保安員の仕事とマルタイの警護を申し使ったのだ。
「 ああ、そういえばさ? ジョアン、由加スウィートの担当なんでしょ? 」
「 うん。」
二人はクスクス笑い、好奇の目つきであたしを見る。
「 出た? 」
「 何が? 」
「 由加さんのお化け。」
「 OBAKE?…… sorry. その日本語分からない。」
「 ゴーストよ、ゴースト。」
「 goーst? 」
ああ! ghost ね? 発音悪。
この時、あたしはブルーマーメイド号の都市伝説を知った。
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