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「武瑠!大丈夫か?」 ・・いきなり現れたシオンが俺を抱き起こした・・大川さんは気を失ってた。 怪物はロイに依って池の中に沈められてた・・なぜシオンとロイがここに・・? 一瞬、浮かんだ疑問は突然、聞こえてきた声に打ち消された・・ 「クククッ、おまえがウエルズリ家のシオンか」 空間を切り裂くように黒装束の女が笑いながら現れた・・ゴスロリだった・・ 「・・フェイ、やはり貴様か・・」 「ホゥ、私の名まえを知ってのるかい?さすがはウエルズリの次期当主様だ」 ロイが俺たちの前に立ちはだかった・・ 「今日は重要なことがわかったよ・・お陰で大収穫だ・・いずれ、また会おう」 ・・黒装束の女は意味深な言葉を残して・・一陣の風と共に姿を消した。 大川さんを家まで送り届けるとロイが今日の出来事を忘れる術をかけてくれた。・・大川さんも大川さんの家族も、今夜、俺たちと関わったこと全て記憶から消えてしまうらしい・・。 俺はシオンの屋敷へ連れていかれた。 ・・さっきの出来事を思い出すと、今頃、恐ろしさで身体が、震えてきた。 俺はシオンに抱き締められた・・シオンの体温を感じて、だんだん落ち着いていく・・。 きっと、家に帰っても1人では眠れなかっただろう・・ロイは飲み物を準備すると言って部屋を出ていった。
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