私の転生物語

雛鳥の能力

ならば、虫を食べるか？これも、上と同じで却下。
残るは……

魚を食べる？
だが、今の私は、たかが白鳥の雛鳥。
食べようとして、逆に食べられてしまったらどうするのだ。
頭を齧られたりしたら……想像しただけでも恐ろしい。

とりあえず、湖を見て、魚がいないか確認する。……が。
バシャッ！！
刹那、私は、後ろへと吹っ飛ばされる。
あぁ、尖った石とかが無くてよかった……と安心したい所だが、そんな余裕はないようだ。

デビルバスLv.35 健康

スキル スイム・フライ
属性 水・闇
攻撃 A
防御 B
特殊 B

……デビルバス、かぁ。
名前が、姿に反映されているいい例だね。

そんな強敵が現れたわけだが、どうするか。
……自分の命を守る為、戦うしかないな。
殺してしまうかもしれないが、その時はその時である。正当防衛だ。

｢ピィ！！｣
デビルバス、普通に強い。だって魚類の癖に空飛んじゃってるよ！？あれ絶対に鳥類入ってるよね、ね！？
てか、そんな茶番してる暇はない！！
しかも、能力的にもあっちの方が上だし。
格闘戦に持ち込むか？……ダメだ、今の私は雛鳥である。力でかなうはずが無い。

￣￣￣じゃあ、爪や嘴で突き刺すか？
刹那、私の身体は動いていた。