古傷

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古傷

何度か瞬きを繰り返した。 …夢なのかと、何度も考えた。 けれど、やっぱり、この状況は現実で…。 …どうして…? 私は確かに御影さんの胸の中にいる。 そして、ここは私の部屋のベッドの上だ。 まだ頭がうまく回ってない私に向けられている綺麗な顔。 寝起きとは思えないほど、爽やかなその顔付き。 「おはよう」 首を傾けると、さらさらと落ちていく黒髪。 背中を撫でるように動いた手のひらが、頬に当てられる。
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