偽装の心理 2

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長谷川は『現場』にある、どんな小さな手がかりも見落とさない。 1本の毛髪も、砂粒以下の皮膚の欠片でさえ見逃さない、 『すべてを拾う男』として、鳴海の記憶に刻まれていた。 今までに幾度と無く暗礁に乗り上げそうになった難事件の数々を、 長谷川の見立てで解決に導くことができたことか。 刑事として二十年以上になるが、 長谷川悟郎という男は鳴海徹也にとって、 屈指の鑑識官の一人でもあったのだ。
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