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「見立てはどうなんだ?」
臨場を行っている鑑識の責任者、長谷川悟郎に声を掛けたのは、
着古した黒いスーツに藍色のネクタイ、
その上から赤いダウンジャケットを羽織った、
がっしりした体格の長身の40がらみの男だった。
彼の名は鳴海徹也。真代橋警察署の刑事だ。
「まだ、はっきりとはわかりませんが、
自殺のセンが濃いとは思うんですが・・・」
鳴海の問いに、長谷川鑑識官は
フローリングの床に倒れている遺体に目線を向けながら答えた。
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