海の家

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七海と僕は、結婚してからもスキューバダイビングを続けていた。 海を通して七海と僕は、夫婦としての絆も深くなっていったように思う。 海は広くて雄大で、七海と僕を温かく包み込んで見守ってくれているように感じることがある。 ある日、七海と僕は、スキューバダイビングを楽しんだ後、砂浜に座り込んで夕暮れの海を見つめていた。 海を見つめる七海の横顔は、とても美しくて、すがすがしい感じに見えた。 「そんなに見つめられると、恥ずかしいかな?」 七海が僕の視線に気が付いて話をした。 「七海は、きれいだね!」 僕が思わず発言すると、 「やだ、恥ずかしい!  ひろ、今日はどうしたの?」 と笑いだした。 「ううん、どうもしないよ!」 僕は、こんな平凡な会話ができることが、とても幸せだった。 この日も七海と僕は、ダイビングした海の話で盛り上がった。 夕暮れの海での2人の楽しい時間は、まるで時間が止まったかのように、永遠に続いた。
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