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成神《るじん》
かわり映えのない夜空。
そこに煌めく星々には、ひとつひとつ、神様が宿っているという。
しかし。
神様を見たことのある者などいるはずもなく、それは人々が何かにすがりたくてつくった、単なる『想像』でしかないのだ。
「神様、ねぇ…」
矢風 郁彦は、神様を信じていない。
――神様?んなもん居るなら俺に特徴のひとつやふたつ、つけてくれたっていいじゃねーかこのヤロウ。
それが俺の思いだった。(まったく、なんて適当な)
7月7日。
言わずとも知れた、今日は七夕である。
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