成神《るじん》

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もちろん町外れのこの地域でも、七夕祭りは盛大に行われる。 そこら一帯が七夕飾りで華やかに装飾されるのだ。 一人暮らしの俺は、七夕などに興味はないため七夕飾りなんかもってのほかだった。 心情としては、今日もビール…じゃない、リンゴジュースでも飲んで寝るかー、的なやつだ。 残念ながらまだ高校生なので酒は飲めない。 「あ、星ながれた」 なんて幸運だろう。 ラッキー、また流れるかなー、なんて思って願い事を考えてしまう。 キラリ 流れた、と思ったのだが、どうもおかしい。 ―――だんだん、でかくなってるような…? 気のせいではなかった。 その星は、俺のアパート(詳しくは俺の部屋)目がけて突っ込んできたのだ。
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