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「あっつ…」
俺が目を覚ましたのはそれから6時間とちょっとがすぎた頃だった。
土曜日、休日だった。
ちらりと隣で寝ころぶ少女に目をやる。
「…起きてたなら言ってください」
少女に声をかけたが、全くもって返事はしないようだ。
誰なんですか、なんで空からふってきたの、なんで和装なの、訊きたいことは山ほどあった。
しかしそんなにも多くのことを聞くのは野暮だろうと考えた挙句、訊いたのはひとつだけだった。
「誰なんですか…」
少女はこたえた。
「誰…か、哲学的だな」
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