9人が本棚に入れています
本棚に追加
「…んで?自分が何者かわからないって、どういうこと?」
「あ、あぁ…。我はな、ついこの間生まれたのだ。正確には『生まれなおさせられた』だな」
部屋の明かりがついていないせいか、シキオリの顔は少しくぐもって見えた。
「我は神なんだそうだ。我に生を授けなおさせた神が言っていた」
「は、神…?」
あぁ、とシキオリはうなずいた。
俺は神なんて信じてない。
信じていない、けど、なんで―――
「『生と死の神』。神の世界でいう、“現”天帝じゃの」
――なんでそんな悲しそうな顔してるんだよ。
「天帝ってあれだろ?よく分かんないけど一番偉いんだよな。じゃあお前は、なんの神にさせられたんだ?」
最初のコメントを投稿しよう!