成神《るじん》

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「…んで?自分が何者かわからないって、どういうこと?」 「あ、あぁ…。我はな、ついこの間生まれたのだ。正確には『生まれなおさせられた』だな」 部屋の明かりがついていないせいか、シキオリの顔は少しくぐもって見えた。 「我は神なんだそうだ。我に生を授けなおさせた神が言っていた」 「は、神…?」 あぁ、とシキオリはうなずいた。 俺は神なんて信じてない。 信じていない、けど、なんで――― 「『生と死の神』。神の世界でいう、“(げん)天帝(てんてい)じゃの」 ――なんでそんな悲しそうな顔してるんだよ。 「天帝ってあれだろ?よく分かんないけど一番偉いんだよな。じゃあお前は、なんの神にさせられたんだ?」
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