第4話『絶対に好きにならない』

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しゅんとしながら、宗助はちゃぶ台の前に座った。 あの日みたいに、ピンとした美しい姿勢で正座をして。 その様子に、ほほが緩んだ。 でもすぐに、ハッとしてそれを隠すようにキッチンに向き直る。 フゥッと息を吐いて、ジャガイモを袋から取り出した。 「ねぇ、宗助って、すごく姿勢綺麗だよね。正座する姿とかも……」 ジャガイモの皮をむきながら、宗助に問いかける。 「そうか? おそらく、剣道をやっているからだろう」 「へぇ、剣道なんてやってるんだ」 「唯一幼いころからずっとやっているな」 でも、なんとなくしっくりきた。 あの姿勢の良さ、まっすぐな逸らせない瞳。 簡単に宗助が剣道をしている姿を想像できた。 「お前はどうだ? 幼いころから続けていることはあるか?」 「そうだなぁ……うち、すごく貧乏だったから。ま、今もだけど。習い事とかしたことなくってさ……。あ、でも、部活はバレー部だった」 「バレーか。なるほど、お前らしい」 「そぉ?」 「ああ。背も高いし、そのさっぱりとした性格。体育会系な感じがしたからな」 「あー、それ、すごく言われる」 ごく自然にそんな話をして、ごく自然に笑い合っている私たちがいた。 楽しい……。     
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