第4話『絶対に好きにならない』

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遠ざかっていく宗助の後ろ姿をただ、茫然と見送る。 この男は……本当にどこまでも規格外。 ……と、宗助の足がぴたりと止まった。 そして、ゆっくりと振り返る。 「で、家はどっちの方向だ?」 さっきまでのあの空気が一気に、消え去る。 本当に規格外。こんな人に恋に落ちるなんて……絶対ない。ありえない。 今ならはっきりとそう言える。 「こっち」 結局私を先頭に、並んで歩き出した。 本当に世話の焼ける……。 結局こうなるのだ。
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