第4話『絶対に好きにならない』

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スーパーから出て、二人並んで家まで歩く。 「ふみ、重いだろう」 そう言って、宗助が私の持っていたスーパーの袋を取った。 「いいよ!」 慌てて、自分の方へ袋を引き寄せる。 「いいから、俺が持つ。こういうのは男の仕事だ」 有無を言わさず、宗助はスーパーの袋を私から引きはがし、持って歩き出した。 「ありがと」 そうお礼を言うと、宗助が頬をカァッと頬を赤くした。 「こ、このぐらいは……当たり前だ」 何この反応。まるで初めてほめられた小学生みたい。 思わず、フフッと笑ってしまった。 自然と歩幅が合う。 今日は横並びの影が、長く伸びて道路に落ちる。 さっきとは違って、なんだか穏やかで、心地よくて……無理に会話なんてしなくても、気まずくなんてなかった。 なんか……こういうのいいな。 そう、自然と思っていた。 アパートまで戻ってきて、さっそく私の部屋で料理開始。 まな板を出したり、手を洗ったりしているのを張り付くように後ろで見ている宗助。 「あのさ、それ、気になるんだけど」 「……気にするな。お前が料理する姿を見ていたい」 「見ていたいっていうけど、こっちは気になって料理できないって!」 「そうか。見ていてはダメか?」 「ダメ!」 「……わかった」     
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