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ツララは僕が思っている以上に様々な場所を訪れていた。ツララに何故そんなに旅をするのか尋ねた。
「お掃除よ。」
ツララの答えは簡潔だった。
どういう事と僕は聞き返す。するとツララは浮かべていた笑顔を消し、苦しそうな顔で話した。
「今ね、この世界はとてもひどい事になっているの。人間が生身で住める場所はもうほとんどないわ。それは今まで私達が世界にたくさん酷い事をしたからなの。多くの場所はこの町みたいに灰色の雪が積もっているわ。」
「見て雪を」
すっとツララが指差した窓の先にはいつもと変わらない灰色の雪が空から落ちている。ツララはそのまま淡々と話す。
「だから私たちはこの雪を本来のきれいな雪にしなければならないの。」
細くて白い喉をこくりと鳴らしてツララは言ったt。
「ねえセツ。あなたさえ良ければ一緒にこのお掃除の旅を手伝ってくれない?」
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