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助手は唖然として博士を凝視しつつ、手が小刻みに震えていた。
助手「……いやいや。ないない。」
博士「あるあるあるあるある!」
博士はクイズ100人に聞きましたを見てた人しかわからない返しをした。
助手「……いやいや。100歩譲ってもない」
博士「まて、100歩譲ってもないとしても101歩目にはあるかもしれんじゃろ?」
助手「………いや101歩目でもないし百一回もプロポーズしないし、百一匹目のワンちゃんに頼まれても無理っすわ」
博士「ふむ、頑固じゃな」
助手は不意に研究室を出ると手に大きな三角定規を持って戻ってきた。
「おや?どうした?その手に持ってるものは?」
「三角定規です」
「ふむ、その三角定規をどうしようと言うのじゃ?」
「これは実験ですよ博士。壮大な実験です」
「どんな実験じゃ?」
「この、三角定規を博士のお尻に挟もうと思うんですよ」
「……なるほど。すると?」
「たぶん、おそらくですが、ピッタリだと思うんですよ」
「ふむ……よしんば、ピッタリだとて、そこからなにがわかるんじゃ?」
「それは僕にもわかりません。予測不可能と言っていいでしょう」
「……なるほど。確かに予測不可能かもしれんな。……しかし」
「しかし、なんです?」
「その実験のメリットはなんじゃ?」
「メリット?そんなものはありませんよ。デメリットならありますがね?」
そういうと、不敵な笑みで助手は博士を見た。
そしてじりじりと間を詰めてきた。
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