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助手「しかし、それは欲張りすぎというものですよ…。」
助手はため息をつきながら肩を竦めてそう言った。
博士「なぜじゃ?」
助手「それは、世間体ってやつです。」
博士「世間体?じゃと?」
助手「はい…あれ以上、はちゃめちゃだと、あっし、はよくても世間は許しちゃくれませんぜ…旦那。」
助手は大正デモクラシーの時代の時代を先取りしてますぜ感を出す脇役の様に言った。
博士「あ、それは、太宰治の人間失格の中で出てくる人が論破されてたやつじゃ?」
助手「え?」
博士「つまり、世間が許さない世間とは君の中の世間という概念であるから、つまり君が許さないって事なんじゃよ。」
博士はどうじゃ!という様に胸をはった。
助手「え?世間は世間ですよ、僕じゃないですよ。」
博士「いや、その世間というのは君の概念でいう所の世間なんじゃよ。」
助手「いやいや、世間は世間で僕は僕ですよ。」
博士「いや、世間は世間というが、その実態は君の中に構築されたなんというか概念なんじゃよ。」
助手「いやいや、コモンセンスって事ですよ。常識の範疇ではっていみの世間なので、それは僕ではないです。」
博士「その常識も君の中の常識じゃろ?」
助手「はあ?常識は常識で僕は僕ですよ。」
博士「きみ!太宰治に反論するのか?」
助手「相手が誰だろうと、自分を曲げねえ!それが俺の忍道だってばよ!」
博士はまんじりともせずに聞いていた。
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