第1章

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高橋先生が熱っぽい眼差しを山口先生に向けて誘うように話すのに、 「そうですかね。だけど、一人では行かないから部屋は見れませんね。 浅井先生が一緒に行ってくださったら別ですけど…。 コーヒー、とても美味しいです。」 さらりと交わす山口先生 「連れないですね。」 そう呟く高橋先生がチョッと可愛そうになる。でも多分、こんなことくらいじゃ高橋先生はへこたれない。 彼女は自信家でポジティブ思考の人 私から見ても高橋先生はキレイで女子力のが高い。 きっと今までモテてきたんだろう。 「このコーヒー、簡単な据え置きパックのレギュラーコーヒーなんですよ。」 「そうなんですか、パックでもいけますね。」 山口先生の笑顔にレギュラーコーヒーを買っててよかったなと思いながら一口飲むと、 「山口先生は浅井先生が好きなんですか?」 突然の高橋先生の爆弾発言にコーヒーが変なところに入りそうになってゴホゴホ咳き込んだ。 湯気が出そうなくらい顔が熱い。 「ゲホ、ゲホ… な、何言ってるんですか? 高橋先生は飛躍しすぎですよ。」 もー、本当にストレートで参ってしまう。山口先生は一言もそんなことは言ってないのに…
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