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「あははは…山口先生、浅井先生を落とすのは時間がかかりそうですね?」
「大丈夫です、僕は粘り強いですから…。
浅井先生、お手柔らかにお願いしますね。」
「もー、訳がわからないです。急に二人とも変なこと言い出して…
私は寝ますから、お二人で仲良く飲みにいってください。」
「浅井先生、また来週会えるのを楽しみにしてますね。」
ドア越しに話していると、山口先生が手を伸ばして私の手を握った。
大きいけどしなやかな温かい手に思わずドキッと胸が跳ねた。
「山口先生、私の前でイチャイチャしないでくださいよ。」
高橋先生に手を離され、山口先生は悲しそうな顔になった。
「さ、さ、今日は私の相手してもらえるんでしょ?
今夜の山口先生は私のものね、浅井先生。」
「はいはい、おやすみなさい。」
高橋先生に引きずられるようにエレベーターに歩を進めながら、山口先生は何度も振り返っていたが、扉の中に高橋先生と消えていった。
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