第1章

30/33
前へ
/33ページ
次へ
店長が何を聞いてるか分からないけど、高村くんには彼女らしき人がいる。 彼は否定したけど、寄り添ってエレベーターから出てきた二人はかなり親密だった いくら違うと言われても、簡単には信じられないよ 「そうです。だから見たくないものを見てしまったんです。 高村くんを信じられないんです。 もう振り回されたくないから… あのマンションを引っ越したいんです。」 驚いた顔を向ける店長。店長は高村くんに彼女がいることを知らないみたいだ。 「見たくないものって?何を見たの?」 「高村くんと女性が寄り添ってエレベーターから出てきたんです。」 「それが彼女って?」 信じられないと言うような顔で聞いてくる。高村くんだって店長に何もかも言ってる訳じゃないだろう。知らなくてもおかしくない。 知らなきゃ私が教えてあげる。高村くんには美人の彼女がいるんだよ 「親密に感じました。綺麗な人でした。」 「何かの間違いだよ。ちゃんと彼から聞いたの?」 「昨夜家に来てくれたけど、会う気になれなくて断りました。」 彼から好きな人のことを聞きたくない そんな留目を指すような言葉を聞けるほど私は強くない 私はまだ高村くんが好きなんだから… 「どうして?聞かなきゃ分かんないでしょ?」 「高村くんと女性が親密に感じて苦しかったんです。」 「それで引っ越し?言い訳も聞かないで? もし本当に違ってたら彼を傷つけると思わない?」 「それは…。 でもそれが彼女だったら… やっぱり私はもうあのマンションにいられない。」 「彼女だったらでればいいんじゃない? ちゃんと彼に確かめてからね。」
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加