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自己紹介よりも良かったさ。
「で?!何この状態っ」
「何って戦闘だろ?ほら頑張れ剣士。」
後ろからライを押すのは、自称魔法使いと言うタミチ。
いきなり熊にウサギのような耳の付いた灰色の巨大モンスターが現れたのだ。
ライは何も武器を持ってはいなかった。
しかし、それは通用しないわけでありまして。
「はい。」
いきなり隣にいたユウナから渡されたのは藍色の柄の細身の剣だった。
「私、武芸家なの。」
ユウナはそう言ってオレンジに輝く瞳を細めてライに笑顔で渡した。
つまりは。
「……戦えって事ね。」
使い方知らないのに。なんてぼやきつつ、ライは柄を握った。
「おい勇者!行くぞ、どうなっても知らないかんな!!」
「なんとかなるって。」
ラルフに向かって怒鳴れば、こちらも柔らかく笑みを見せて持っていた赤い三節棍を一振りした。
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