彼らは。

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どすん、と音を立てて倒れた魔物にライは安心して息を付いた。 ……そして目を丸くするに至る。 だって、普通はさぁ。ゲームとかだったら勝ったら褒美になんかお金とか落とすとかじゃないですか? 倒した熊ウサギを取り囲んだラルフ達を見て、唖然としながらライはそう思った。 何故なら。 「なんで、その熊の皮を取ってんの?タミチ」 「高く売る為にだろ?お前の装備揃えねぇとな」 綺麗に綺麗に、出来るだけ血が付かないようにナイフを入れながらタミチは答える。 「……なんで終わった所を刻んでんの?ラルフ」 「保存食にするんだよ」 肉の丸見えになった部分を木こりのように斧を振るうのは……勇者ラルフ。 「な……」 「うるさいライ。あんたは焚火出来る木をあっちから探してきなさい」 「………はい」 ビシリとユウナに命令されて、この異様な空気に慣れれなかったライは言われた通りに枯れ木を探しに山へと逃げたのでした。
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