プロローグ~真っ赤な車

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だけどそんなん独身のうちに、せめて30までに終わっといてほしかった。 しかも相談無しに突然辞めるものだから、私の貯金もメンタルも、底尽きました。 あなたは実家で一から育て直してもらってください。 私は真面目に努力して、着実に収入上げて、虎視眈々と、まんをじして、セイヤが高校卒業した瞬間につきつけてやるんだからね。 「リコントドケ」。 経済力を味方につけた女は強いのだ。 賃貸アパートから追い出して、清々した勢いで一人息子セイヤにリコンの意向を打ち明けた。 セイヤにも心の準備が要るだろうし、味方になってくれると疑ってないし。 そしたら高校一年の息子セイヤは、ぱったり口を利かなくなってしまった。
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