だから私は

入学！

國本さんの顔が明るくなる。
よかった！
これから仲良くなれるといいな！
その時チャイムが鳴った。
あ、席、戻らなきゃ！
えっと、次の授業は…

「彩葉ちゃぁん！数学教えてぇ！」
「！？」
「次の授業、テストじゃん！点数ヤバかったら家の都合上ヤバイの！」
「う…ん、えっと…どこ…？」

國本さん…泣いてる？
そんなに壊滅的なの！？

「…全部」

ぜ…全部！？
どうしよ…時間ない…！
とりあえず全部解いて…
ガラッとドアが開いて先生が…
来ちゃった…

「はーい、今日はテストだが、その前に少し時間とる。どうせ勉強してないだろ」

決めつけんなとか、めんどくさいだとか言ってる生徒もいるけど…
助かったぁ！
よし、國本さんに教える！
そう思って國本さんの方を向いたら…
後ろの男子生徒に教えてもらってた
あぁ、やっぱり、私じゃなくてもいいから…
そんなことを思っていたら、國本さんが泣きながらこっちを向いてきた。