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「試験…受かったんだよ!」
くぅ君の発言に言葉を失った。
だってだって、落ちちゃったんだと思ったんだもん!
あの反応、どう見ても落ちた人の反応じゃん!
くぅ君はギリギリだったけどとか、2人と一緒学校で嬉しいとか言ってる。
私も嬉しいけどさ。
しぃちゃんはもちろん受かった。
高校も3人揃うことができて良かった!
そして入学式。
クラスが発表された。
しぃちゃんはAクラス。
くぅ君はEクラス。
そして私はBクラス。
みんな離れちゃったけど、朝も帰りも会えるし、これくらいで友情なくなったりしないしね!大丈夫だよ!
大丈夫だよ。大丈夫…
数日経ったけど誰とも話せてない…
私、しぃちゃんもくぅ君もいないこのクラスで友達作れるかな…
とりあえず、しぃちゃんのクラスに行ってみようと思ってAクラスを覗いてみた。すると…しぃちゃんはもうクラスメイトに囲まれていた。
そりゃそうだよ。あのしぃちゃんだぜ。美人で頼りになる。それから面白いし。なんでもできるような子だ。
しぃちゃんを呼ぼうとしたけど…やめた。
うん、次行こう!くぅ君のもとへ!
…って、ダメだ。Eクラスまで来たものの、くぅ君も人気者であることを忘れていた。
(あの3人の中でリア充ってないの、私だけなんだった…)
クラスメイトに囲まれているくぅ君を横目に、私は自分のクラスに戻る。
つもりだったが、なんか呼び止められた。
「おーい、いろはー。どしたー?」
くぅ君に。
「ううん。えっと…なんでもないー」
「…ほんとか?」
「う、ん。だ、大丈夫!」
とりあえず笑顔を見せようと作った表情でごまかした。
誤魔化せたとか思ってんの、私だけかも…
上手く笑えたかな?
そう思ってる時、腕を掴まれた。
くぅ君に。
「いろは!」
「な、なに…?」
「あ…えっと…が、学校!楽しい?」
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