入学!

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「みんなー!連れてきたよー!」 「え!?まじで!?」 「恋花すごいね!!」 「さすが!!」 私を連れてきたれんかちゃんに称賛の声が上がる。 なんか… 私、場違いじゃないですか!? れんかちゃんはクラスの中心的な存在なんだな… そうしみじみと思った。何でって、男女共に仲良いし、もうみんなの輪の中にいる… 話せる人…いないし、席戻ろっと… そう思った瞬間に、話しかけられた。 「あのぉ…西條さん…!」 「は…い…!」 「えっと…えっと…」 「?」 なんか口ごもった…? そんなふうに考えていたら、れんかちゃんがきた。 「あ、彩葉ちゃん。その子が仲良くなりたいって言ってた第1号!」 「ちょ、恋花!1号とか言わないでよ…恥ずかしいじゃん…」 あ、照れてる。 可愛いな… 「えっと、初めまして…?私、國本紗里です。…ずっと話してみたかったの!よかったら友達にならない?」 なんか感動… なんてことをずっと思ってたら國本さん、心配な表情してる。 あ!返事してない!えっとえっと… 言葉が思い浮かばないから無言で首を縦に振る。 すると國本さんの顔が晴れていく。 よかった。 「よかった。」 「え…?」 「あ、いや、私なんかと友達になりたくないのかと思ったから…」 そんなことない! また無言で、今度は首を横に振った。 「わ…たし…自分から話しかけること…無理だから…嬉しい…よ…?」 「…!」 國本さんが笑ってくれた。よかった。 「あの…さ、私も名前で呼びたい…!恋花だけずるいもん!」 「…!もちろん…いいよ…!」
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