第1 お父さん、まぜまぜ

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白っぽい壁紙の部屋のちょっと赤くなったオレの胸ぐらを黒く日焼けし、お歳暮に貰うとお返しに困るぐらいの太さのハムみたいな腕が掴み上げる。 あとはいつも通り、俺の頬と黒い拳が幾度もぶつかり合う。 血をカーペットに足らすと殴られる回数が増えるからオレは歯茎から溢れる血液は飲むことに決めている。 だけど今日は、オレの口から赤黒いそれが溢れだしちまったさ。 雪の様に白いカーペットにオレの血は似合わない。 だから、お父さんはキレちまった。
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