37.気付けば人…人…人?…

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「ジャンヌさん!? あんた、確かディリスの街に住んでるんだろ!? なんで…」 俺の疑問の言葉に、カルディネも目を丸くしている。 そりゃ、俺がプロポーズして4時間… この短時間でディリスの人が、ここに居る理由が判らないから。 「ん?閃の事がシオネさん…一緒に乗ってた奥さんな! シオネさんの奥様念話ネットワークに入ってな。 シオネさんが教えてくれたんだ。 ディリスの代表として、ワシが転移の出来る奴を梯子して来たんだ!」 …なんちゅう無茶を… …一体何人がその転移で、バテバテになったのやら… 出入り口を見れば、一人、グッタリしているのが見て取れた。 ジャンヌさんは、その青年の後ろ襟を掴むと、カウンターに放り込んで、エールを飲ませていた。 どうも、転移で疲れ切った青年を労っているらしいが、俺から見れば、トドメを刺しているように見える。 「シャミル婆さんから頼まれてた奴も、もう届くぞ!」 ジャンヌさんの言葉と、医療ギルドのドアが開くのは同時。 ドアから大量の食い物が運び込まれてきた。 「ディリスの時の婆さん… シャミル婆さんから金を渡されてな。 この金で旨い物をたんと喰って貰ってくれ!って頼まれたんだ。 本当なら駆けつけたいが、療養中の身で、それは閃を困らせる事になるって言っててな!」 どうも、あの時の婆さんからの贈り物らしい。 とにかく、雪崩れ込んでくる人と飲み物と食い物の山に、俺の情報処理能力は追い込まれていく。 「せ…閃…あれ…ヴェア猪の肉じゃないの…?」 カルディネの指差す先には、ヴェア猪の肉で作ったローストビーフが鎮座。 それを皆が食いまくってる。
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