37.気付けば人…人…人?…

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「よー!閃!! ついに腹を決めたか! リンと一言、言わせて欲しくてな!!」 俺が行動して15分としない内に、ラルド・ローマンが医療ギルドの酒場に飛び込んできた。 ラルドの横には、奥さんのリンさんが息を切らせていた。 豪雨の中でありながら、駆けて来たらしい。 「そーよ! お姉さんに相談も無く、一気に走ったわね! あっ私リンね。 そこのラルドの妻してます」 リンさんの言葉が、酒場の出入り口から響いてきた。 酒場に到着するなり、ラルドさんは俺の頭を殴り、リンさんはカルディネの両手を掴んで、上下にシェイク。 「は…はぁ…カルディネ…です」 さすがのカルディネも、リンさんのテンションには負けるらしい。 突然叫びながら乱入した夫婦は、俺とカルディネを引っ張って、エールを注文すると飲み始めた。 そこに、ソッと入ってきたのは、赤髪ちんまい魔法使いのルディア・ボートマンだった。 「こんばんわ…話…聞いた。驚いた…喜ぶ」 ラルドの背後からの声掛けで、ようやく気付いたルディアさんには俺も驚いた。 気配が全然しないからな。 傭兵ギルドで世話になった人達が駆けつけてくれたらしい。 「よぉ!あたしらが狙ってた閃を、手懐けたのはどいつだい?」 そう叫んで入ってきたのは、大剣を担いだシフィル・ローディスさん。 その背後には彼女の姉である、放浪図書館の異名を持つリディス・ローディスさんだった。 「ほんとよね…そろそろ落とそうって画策してたのに…」 ぶつくさ言いながら、シフィルとリディスはカルディネを見つけると、その前に立つ。 「ちょっと!あの変人を落とすって、どうやったのよ!」 その二人の問い掛けに、カルディネは茫然自失。
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