37.気付けば人…人…人?…

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…ちょ…あれ…あの量って… 「気にすんな!ワシからも手土産は持ってきとる!」 ジャンヌさんの号令で、少しだけ魔力の回復した横の青年が、ボックスから取り出したのは、一本のとんでもない大きさの魚。 「見間違いよね…ジェリーフィッシュに見えるわ…」 カルディネの呟きに、俺も見間違いと答えたい。 だが、海の至宝とまで言わせるジェリーフィッシュを、見間違えるアホは居ない。 それも、あの大きさだぞ… 「ジャンヌさん!!! 手土産ってあんた! 船員の努力の結晶でもあるでしょぉ!!! 船員達にこそ振舞って下さいよ!!!」 俺の叫びにシーンと酒場が静まり返るが、ジャンヌさんは豪快に笑い始めた。 「閃…おぬしアホか! ワシの船には、漢気溢れるオヌシに贈る選択肢以外を持つ馬鹿はおらん!! 逆に船員から袋叩きにされろとでも言うのか? ワシの海漁船一同の総意じゃ!」 そう言って、ジャンヌさんが取り出した大刀で、一気にジェリーフィッシュを斬ると、赤身とトロの部分を皿に盛って、俺とカルディネに突き出す。 俺とカルディネは、思わぬご馳走に手を付ける。 「船員の皆さんに、美味しく頂きましたと、伝えてもらえますか?」 俺の言葉に、ジャンヌさんは笑う。 「オヌシら程、旨そうに食う奴を見たこと無いわい。 ワシら海漁船乗りには、その旨そうに食う顔こそ最高の褒美じゃ! ほれ!オヌシ達も閃の友人じゃろ!喰え喰え!!」 ジャンヌさんの一言で、全員が魚に手を伸ばしていた。 …国王様…そんなにガッつかなくとも… …貴方なら普通に献上品がありますよ…
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