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まぁ騒がしい事。
旨い酒もご飯も大量にあり、そこに和気藹々と語れる仲間が居れば、それは騒ぐなと言うのが無理だろう。
『閃…勝負に勝ったか?
おいら達は勝つと信じとるからな。
先にカンディル内では、祝いの言葉を仲間内で掛けあってるぞ!』
そこに合流したのが、クラムの念話。
流石に、カンディル族がここへ来るのは無理なので、念話による祝いメッセージとなったらしい。
『それに…ブリュレが言ってたが、鳥人族の方でも宴会してるらしい。
アスティアとかいうのは、振られたとか号泣しながら祝うとかって、奇妙な事をしているらしいぞ』
鳥人族まで祝ってくれているとは、思いもしなかった。
俺は慌ててお礼の言葉と、プロポーズを受けてくれた事を報告。
カンディル族の各個体が、一斉に喜びの声を念話で送ってきたので、少々頭が痛い。
それに加えて、鳥人族の人達からも念話が届いて、KO寸前になっていた。
その様子で、念話による混乱と理解したカルディネが、俺が倒れない様に支えてくれた。
「おい!外!空!!!」
酒場で騒いでいた一人が、外を指差してこれまた騒ぐ。
気になってカルディネと外を見ると…
「赤ドラ…」
そう。
上空にはレッドドラゴンと、他にも数頭のドラゴンが隊列を組んで飛行。
一度散開したかと思えば、ブレスをぶつけ合っての閃光と爆発を、何度も繰り広げていた。
「来生殿…あれらが、以前に言っていた友のドラゴンかな?」
王様の問い掛けに、俺は頷くしか出来なかった。
「祝いに、空に華を咲かせに来てくれた様じゃな」
俺は光の弾を上空に数度放つ。
その光の弾にブレスを合わせる様に爆発させて、満天の星空を飾る。
ドラゴン達の音と光の競演は、飽きる事無く続く。
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