37.気付けば人…人…人?…

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「何?閃がここまで警戒するのって、久しぶりね」 ボソボソと俺に聞いてくるカルディネには、苦笑いしか返せない。 「閃君の戦いぶりを、神界のヨウツベで見た神がね… どうも気に入ったらしいんだ」 …俺の嫌な予感が、徐々に拡大していく… …気に入っただ?俺の戦いが?… 「その感心が…一定のレベルを超えてね。 居るじゃない? ヨウツベの投稿者が人気出て、ゲームのCVに抜擢されるとか…」 …CV…キャラクター ボイスの略で声優みたいな感じだったな… …確かに聞いた事はある… …ゲームの実況プレイしてた人が、別のゲームのCVに抜擢されるとか… …それがどうしたんだ?… 「アレに似た感じの事が、今起きててね。 あの戦いに魅せられた神が、信者になってさ。 自然と、閃君は神の一柱に自然昇格さ。 あっ、自動的に奥方であるカルディネさんもね」 その言葉を聞いた瞬間、俺の動きは加速された。 立ち上がる、短距離ダッシュ、アイアンクローによる吊り下げ、振り回し… それらの動作を一瞬で行った。 いや、振り回しに関しては、今も尚続いている。 「アテナさま? あれほどヨウツベにはご注意をと… 口を酸っぱくしてお願いした訳ですが? ウインドルブムさんの様に、挑戦される方もみえますし… 俺にとっては害しか無いと、あれほど申し上げたつもりですがね?」 握力も最低限であり、頭痛は最小限に留めての振り回しなので、見た目程のダメージは、アテナさんには掛かっていない。 それはカルディネにも、理解できていた。
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