第十五話:魔物狩り

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今日もまた静かな夜が来た。 マンドラゴラの、この世の終わりが来たかのような悲痛な叫びに目を覚ました俺は、やはり眠れなくなってしまい城内を徘徊していた。 というか、例にならってマンドラゴラの回収に来ている訳だが、思うように体が動かない。なんか、腕とか足とか腰とか、色んな所が痛い。 原因はわかっている。例の王女だ。 フランドロスで起きている魔物狩りを止める約束をした俺はあの後すぐに城に帰り、出発の準備を済ませていたのだ。 一人で。 魔物の召喚とか、馬車の準備とか、あと食料の準備とかエトセトラ。 一人でやってる理由は、こちらも魔物狩りよりも優先して進めたいことがあるからだ。ロッドの復旧である。 王女の頼みとはいえ、魔物狩りの阻止は私情が大きいだけで魔王軍的に優先度は低い。 なので、当初の予定はそのまま進めるために部下たちには俺が準備をしている間作業を引き続き行ってもらっていたのだ。 しかし、俺もバカではない。 一人でそんな大掛かりなことをすれば時間がかかる上に、俺がしんどい。 なのでサクラとセリーゼに手伝わせることにしたのだ、が。 王女様は城に来るなり「うわ! これが魔王城か! 始めてみたぞ!」と興奮し城内をウロチョロし出したのだ。 一々構ってもいられないので、この時を想定して声をかけていた子守り役のサクラにセリーゼを任せて放置していたら、いつの間にかサクラの部屋で二人共寝てた。 込み上げてくる怒りをパワーに、結局一人で準備を済ませたわけだ。なんとも腑に落ちない話である。
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