第二夜

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男と認識してくれてはいるものの、それはただの性差の枠組みであって、聡乃の中でまだまだ、異性という目で見てくれてはいないことを物語る。 もちろん、都琴はソレを望んでいるわけではなかった。 緊張でガチガチになったり、他人行儀な態度はとってほしくない。 自分を偽ったりせず、聡乃らしい自然体でいてほしい。 とは言うものの、全く異性として見られないことは問題だ。 都琴は葛藤していた。 次はどう出ればいいのか、トグロを巻いている聡乃を脇にグラスを傾けた。 「おい、斎藤聞いてるか~~?」 「もちろん、聞いてますよ。聡乃さんの話、為になります」 頷くと安心する。 安堵の表情を広げる聡乃が可愛い。 「可愛いです」 「殴るよ?」 酔っていても素面でも、ブレない聡乃がまた可愛い。 「全く、顔のいい奴は口が軽い……っ」 ブツブツと呟く聡乃に、都琴は苦笑した。 今はまだ、もう少しこのままで。 焦らなくてもいいかと思わせる。 自然体の聡乃はとても可愛かった。
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