七色イルカのなみだのわけ

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七色イルカはおかあさんにしんぱいをかけたくなくて…… へいきなふりをしていました。 「おやおや!こりゃずいぶんと小さな"虹"がおったもんだ!じゃが…… どうしたボウズ?げんきがないようじゃな」 そんなある日、1匹のふしぎなウミガメのおじいさんにであいました。 やさしそうなウミガメのおじいさんのえがおを見ていると、しぜんと七色イルカの今までためこんでいたモノが、ポツリポツリとなみだといっしょにこぼれていきます。 「…… ぼくは"虹"なんてしらない。みんなとちがうこんな色はやだ」 「ふぉっふぉっふぉ!キレイな色じゃないか」 「ぼくがみんなとちがうせいでみんなに悪口言われて、おかあさんが傷つくのはもう見たくないよ」 「…… ふぉっふぉっふぉ、ならばちとワシについてくるがいい」 くるり、とせを向けウミガメのおじいさんはスイスイ海をおよいでいき、なんだかわからないけれど、七色イルカはひっしについていきました。
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