暑い砂浜

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クソ、薄い顔の男はどこ行きやがった?そして「コーザナイデー」って何だ?流行ってんのか?英語か?「Have a nice day」みたいな? そんな疑問を頭に浮かべていたところに、何かが海から飛んできた。沖の小舟に乗る10数人の漁師達が俺に向かって一斉に何か黒い物体を投げてくる。痛い!腕にあたって砂浜に落ちたその黒い物体は、ウニだった。漁師は、沖からすごいコントロールで俺にウニを投げてくる。次々と、次々と連投だ。かなりの波で、距離も50メートルぐらい離れていて、どうしてこんなにもコントロールよくウニを投げることができるのか。俺はたまらなくなって、走って逃げだした。また熱い砂浜を走るはめになった。クソが! だいたい、なんでウニ投げてくるんだ。俺が何をした?漁師が食べ物を粗末にすんなよ。食べ物を粗末にする?俺は何かを思い出しかけた。しかし、走りながらすぐ忘れた。 しばらく走るとウニ攻撃はやみ、漁師は海の彼方へ消えていった。まったく、海の男はとんでもねえよ。あの力強いコントロール。海を越えていく力。俺にはできねえ。そうだ、海で働けない俺は陸で働いてる。俺は、確か、音楽に関わる仕事をしてたんだ。
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