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「キミの描いた漫画、とても面白かったよ。キミの家で他のも読ませてくれないかな?」
歯が浮くようなお世辞をアニメキャラのような綺麗な声で口にするのだ。
彼の存在でくれはらは同人音声や同人ゲームに手を出せたので、その点で感謝しているのは間違いない。
特別イケメンではないが顔つきも悪くはなく、しかも童顔のため、くれはらにとっては可愛い年下と受け取られていた。
何度かお泊まりさせているうちにいい雰囲気になり、彼に体を任せた仲間も多かった。
だが最初はみなそれを自分と彼だけの関係だと思っていた。まさか他の女にも同じことをしていたとは夢にも見ない。
「あれ……真島くん、もう帰ったの?」
いわゆる朝チュンから目覚めた彼女たちの一部は気づく。気持ちがいいことをして気絶していると、決まって家の中のモノが消えていることに。
真島の正体は腐女子狙いのスケコマシだったのだ。しかもこそ泥も兼ねていて意地が悪い。
無くなったモノも財布の中の札が数枚とか、中古市場で価値がある同人誌が数冊など一人一人の被害額は小さい。それに彼に問いただしてもとぼけるばかりで、まだ彼の本性を見ていない子を使って逃げてしまう。
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