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そもそもタクミとナナミが付き合い始めてから私たちの関係は変わってしまった。
『ねぇ、シオンってタクミくんと仲いいよね』
『まあ幼馴染だからね』
私とタクミは幼馴染で小さい頃から一緒だった。
そのせいか、ノートを借りに来たり、一緒に登校していたりでナナミが目をつけたんだろう。
タクミのことを「カッコいい、紹介して」と言って聞かなかった。
あまり乗り気はしなかったけど、大事な親友の頼みだし……と思ってタクミを紹介するとふたりは話が合ったのか、トントン拍子で付き合うようになった。
ナナミが喜んでいて、嬉しいようでちょっと複雑な気持ちだったけど、その時は素直にお祝いをした。
しかし、ナナミがタクミと付き合い始めてから、私と一緒にいる時間は減って言った。
『ナナミ、今日ショッピング行かない?』
『ごめん、今日タクミくんとデートだから』
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