彼をシャッセ

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「ホットミルクよ、マドカ。 あと蜂蜜もね。 ドローニャに、マドカはすぐにポテトちゃんになるから甘いものは程々にって言われているから、ほんの少しよ」 ウィンクしたソフィアさんに、私は苦笑いを浮かべてそのマグカップを受け取った。 ソフィアさんは、ドロフェイのお祖母さんにあたる。 幼い頃に両親が離婚してドロフェイを引き取ったのが、父方の祖母ソフィアさんだったらしい。 ドロフェイとソフィアさん、そしてソフィアさんの旦那さんであるアレクセイさんとこの家で三人で暮らしてきたそうだ。 温かいミルクを飲みながら談笑していると、2階からアレクセイさんが降りてきた。 「おはよう、ソフィー」 愛称を呼び、ソフィアさんの頬にキスをするアレクセイさん。 そして私の頭を軽く撫でて笑った。 「おはよう、マドカ。タク」 「おはようございます、アレクセイさん」 「おはようございます」
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