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三日目の二
雨は容赦なく僕達に打ち付ける。
「私は、学校ではとても内気なんだ」
彼女は話し続ける。
「人に話しかけることができない。話しかけられても、まともに返答することができない。さらには、まともに会話ができないそのバツの悪さを周りに当たる」
彼女の声は少し震えている。
「そんな私に友達なんてできるわけがないよなあ」
彼女は空を仰ぎながらそう言った。とても寂しそうに、とても悲しそうに。
「これから同じ学年、同じクラスで長い間顔を付き合わせなくてはいけないと思うと緊張して何も話せなくなってしまうんだ」
なんとなく、その気持ちはわかる気がした。
--そうか、だから彼女は僕といる時は自分を出すことができるのか。短い付き合いか、自分の生活圏とは別の人間とならまともに話せるようになるのだろう。
「人から見たら小さな悩みなのかもしれないが、私にとってはとても重大で、とても辛い。これ以上は耐えられないと感じたんだ」
「そんな私にも、生きる価値はあるのかな。そんな私を、引き止めてくれるかな」
「私は本気で死にたいと思っているけれど、私の本音はまだ生きていたいんだ」
僕は彼女に応える。
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