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「そう、だな。やはり迷惑であったよな。すまなか――」
「だから、さ」
彼女に近づき、手を差し出して、言った。
「友達になろう」
「それでしばらくしたら、また改めて染井吉野さんを止めるよ」
しばしの沈黙。
振り向く彼女。
「三日だけだからな! それと……」
彼女は俯いた。
「……桜でいい」
泣いているのだろうか。笑っているのだろうか。正面に見据えたはずの彼女の表情をうかがい知ることが僕には出来なかった。
彼女は、僕の手をとった。
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