七、初夜

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お互い息を整えながら、汗でべたべたな体に触れて笑う。 「やべえ。超好き。めっちゃ好き。和葉さーん、愛してまーす」 「わあああ、叫びながら大きくするなっ」 抜かないな、と思っていたが、中でまた形が主張し始めて驚いた。 「……あの、初夜なんで、もう一回いいでしょうか?」  若い、若すぎる、と正直思ったものの嫌ではなかったので、頷く。 足なんて開きすぎて感覚がマヒしていたし、繋がった部分はじんじんするし、それでも。 「いいよ、おいでよ」 可愛い嫁のおねだりに、我慢なんてできなかった。 我慢しないで、もっと蕩けさせてよ。 もっと一つになろうよ。 汗ばんだ肌を滑らせ、頬を引き寄せ、口づけする。 「昭親、はやく」 名前を呼ぶと、目を大きく開いた後、滲ませた。 「ではいただきます、和葉さん」 首筋に吸い付きながら、快感に溺れていく。 空が白ばみ、虫の音が消えても、からまった指先と繋がった体は離れがたくずっとずっと寄り添っていた。 夜が明けても、ずっと。
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