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でも本当に部員はじめOB、OGや先生方や先生方等のご協力によりこの定演の日を迎えたわけだ。会場は満員。校長先生の挨拶等から始まり僕もユーフォニウムとエレキベース、いさお君はサックスとエレキギターと曲により持ち替え、けんたんはトロンボーンをうけもった。演奏会の途中卒業生の紹介があり顧問の山中先生より卒業生に花束が贈られた。
僕らは、観客の皆さんを送り出し控室に戻った。そこには、テーブルに差し入れのお菓子とジュースがあり、まず部長のけんたんの合図で乾杯。そしてなぜか僕の合図で皆で万歳をした。今もその時の音源と写真は宝物である。その席で僕ら卒業生は再度皆に挨拶した。いさお君は「え~、皆さんありがとうございます。今日まで大変やったけどブラバンやり続けてよかったと思います。サックスの部門も後輩の皆さんに無事任せられます。僕はこれから大阪のミキサーの専門学校に行きます。大阪に来たときは連絡ください。」けんたんは、「あのう、あのう、あのう、みんなほんま、ありがとう。やりきりました。団結したら何でもできます。僕はこれから名古屋の芸術大学でピアノとトロンボー習います。ありがとう」。そして僕は「皆さん、ありがとう。チケットも手売り。全部手作りやったけどよかったよね。ほんま満足です。僕はこれから東京の中野の専門学校へ行きます。上京します。ほんま、ありがとう」
と。これが、上京への10日前のことであった。 つづく
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