始まり

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トボトボ戻ると買ってきたか?って聞くので買ったよ。でも足りなかったから自分で買ったよってって言ったらここにあっただろって小銭入れの横から一万円が折り畳んで出て来ました。 ゲッマジか?ってそんなこんだことできたんだぁって 思わなかった。普段お金なんか持ち歩かない人だしお札は別の財布だったから。 でもお陰で会話出来たし少しは退屈しのぎになったかも。 さてさて話はずれましたが2週間が経ち検査結果を聞きに姉が父と行きました。私の代わりに行ってもらいました。 確かに影が見えますがはっきりはしないのでもう少し詳しく検査してペット検査もしましょう。予約しますので来てくださいと言われて姉からまた一緒に付いて行ってくれと頼まれました。 実は父親は一人で行って結果を聞くのが怖いのと何を言われても自分で結論出すのが怖くて出来ないのです。 いわゆる小心者です。 そしてすべての検査結果が出て大腸がんとの診断。 小さいので手術して取りましょう。取った腫瘍を検査に回さないと悪性か両性かもわからないと。 本人はかなりショックだったようで喋りませんでした。病気一つしたことない、食べ物や飲み物にも気を使っているだけに何故自分が癌になるんだって思ったんだと思います。 そしてそこからは入院やら手術前の説明、手術とあっという間でした。 術後の説明で気をつけなければいけないのが合併症と腸閉塞です。普段の生活でも適度な運動や便秘にならないように気を付けてくださいと言われたんですが覚えていたのは私だけって事が後にわかるんです。 組織検査の結果も悪性。 この時にはこれから先に起こるすべての事には何も気がつかずただただそうかぁ癌かぁって位にしか思いませんでした。
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