時間ロボット

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時間ロボット

入院は2週間位でした。 その期間大部屋で過ごしたのですがまぁなんと言うか まるで近くに遊びにきた人みたくその部屋の人たちと仲良く毎日会話して楽しんでるんです。 普通は癌って言われたら落ち込んで考え込んだりしょぼんとするのに全然出来物を切って縫った位の勢いで同じ病室の人達と話をして大丈夫だから元気出せって励ましているんです。 あのあまり近所の人とも話さない人見知りな父が周りを励ましてるなんてびっくりでした。 今思えば自分に言い聞かせてたんですね。大丈夫。絶対に治るって。 こんなところでくたばってたまるか?孫が成長していく姿を見届けるんだ。 片親だからって苦労させない、不自由させない、ちゃんと大学まで行かせてやるって。 実は父が大腸がんの手術をするって決まった時に将来の夢について学校で書きなさいと小学生の孫がその時に決めたらしく大きくなったら医者になってじぃじぃの病気を治したいって大きな紙に書いて持ってきたのです。 それを見た父が本当に嬉しかったんでしょうね、そうかぁ頑張れ。俺が大学行かせてやるっていったんです。 まさか自分の時間がそこからそんなにないことは知るよしもありません。 ただそれが頑張る力になった事は確かです。
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