標の神ヘルメス登場

5/19
前へ
/50ページ
次へ
  ヘルメスと言う名の少年は、 自分と同じ言語を話す人間の存在に気を良くしたようだ。  「あ? なんだ、  オレの言葉も通じるのか?  じゃあ、話が早い。  単に偵察だけで済ませるつもりだったけど、挨拶ぐらいはできそうだな?」  「一人か? 他の神々はいないのか?」  「あ~? とっとと帰ったよ、  ちょっと前にゼウス様から緊急の連絡が入ったからね~、  オレは様子見で残ったんだけど、  やっぱ、お前ら、オレ達の世界に足を踏み入れるつもりなのか?  下等な野蛮人どもめらがっ!」 会話している当のサルペドンは大人しいままだが、 ガキに野蛮人呼ばわりされたタケルは、思わず言いかえしたくなった。  「なんだ、このクソガキ・・・?  先に地上の人間たちを攻撃したのはてめぇらの仲間じゃねぇか・・・!」 タケルが発言したのを認識したのか、 ヘルメスはタケルを睨む。 もちろん、タケルが何と言ったのか、 彼には分らない。 すると・・・再びこのパターンであるが、 マリアが(何故か)誇らしげに通訳を始めた。  
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加