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ヘルメスと言う名の少年は、
自分と同じ言語を話す人間の存在に気を良くしたようだ。
「あ? なんだ、
オレの言葉も通じるのか?
じゃあ、話が早い。
単に偵察だけで済ませるつもりだったけど、挨拶ぐらいはできそうだな?」
「一人か? 他の神々はいないのか?」
「あ~? とっとと帰ったよ、
ちょっと前にゼウス様から緊急の連絡が入ったからね~、
オレは様子見で残ったんだけど、
やっぱ、お前ら、オレ達の世界に足を踏み入れるつもりなのか?
下等な野蛮人どもめらがっ!」
会話している当のサルペドンは大人しいままだが、
ガキに野蛮人呼ばわりされたタケルは、思わず言いかえしたくなった。
「なんだ、このクソガキ・・・?
先に地上の人間たちを攻撃したのはてめぇらの仲間じゃねぇか・・・!」
タケルが発言したのを認識したのか、
ヘルメスはタケルを睨む。
もちろん、タケルが何と言ったのか、
彼には分らない。
すると・・・再びこのパターンであるが、
マリアが(何故か)誇らしげに通訳を始めた。
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