地下世界ピュロス最深奥にて

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  ゼウスは態勢こそ変えないものの、 子供のように興味深そうな表情を浮かべる。  「ほう、珍しいな、・・・ただ言えるのは?」  「・・・申し上げにくいのですが・・・。」  「構わん、言ってみよ。」  「我々オリオン神群にも多くの被害が出ます。」  「・・・ほぅ・・・。」 その場にいる全ての人間に緊張が走る・・・。 そんな事態は全く想定していないからだ・・・。 いや、正確には、 そんな「未来」を聞かされて、この世界の王、ゼウスがどんな反応を見せるのか? そちらの方をより恐れている。 だが、ゼウスはピクリとも動かず、その先を尋ねる。  「これは驚いた・・・、  よもや奴らはこの中枢のピュロスまでも攻め込んでくると言うのか・・・?」 圧倒的な威圧感・・・。 予言を行うモイラは怯えているようにも見える。  「は、はい・・・、 ですが・・・。」  「ですが?」  
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