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そしてゼウスは、最後のモイラに視線を向ける。
「・・・そうだ、
過去を解き明かすモイラよ、
お前なら視えたのではないか？
かつて我々にたてついた、あの忌まわしき反逆者を・・・！」
右端で置物のように固まっていたモイラは顔を上げる。
「・・・１００の冬をも遡る遠い過去において、
我らオリオン神群を崩壊させようとした忌まわしき大神・・・。
ゼウス様によって片目を失ったあの方は、
今も生きながらえているはずです。
私の眼には、あの方が地上の・・・
東方の島国で、一人の男と志を共にする姿が視えました。」
「その男とは？」
「既に過去の出来事ですので、
何十年も前にその者は息絶えております。
ですが、その血統は・・・
あの忌まわしき大地を揺する神の、
地上での遺伝子を受け継ぐ者かと・・・。」
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