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トオルはあくまでデートだと言い張るらしい…仕方ないから乗る事にした。
「わかった、じゃあそのデートの次の目的地決めて。トオルに任せるから」
醍醐味には付き合う気になれず、アイスコーヒーを飲みながらトオルのプランを待ったけど一向に返事がない。
丸投げしたのが気に入らなかったのかと視線だけを上げて様子を窺うと、トオルは嬉しそうに笑っていた。あぁ…胸がざわつく。
「…笑うところじゃないんですけど」
「ユウちゃんがデートて言うてくれたんが嬉しいねん」
「トオルがしつこいから言っただけ」
「ユウちゃんはワイを喜ばすんが上手やわ~」
「じゃあ今日はトオルのおごりで」
「えぇよ、デートは彼氏が出さなな」
「オレは彼女じゃない」
「あいたっ」
テーブルの下で足を蹴ってやったけど、こういうんも恋人らしいわーなんてトオルが言うから呆れて文句も出なくなった。
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