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「待たせた!」
好きが伝わらない先輩が、大好きな笑顔を向けて、立っていた。
「あっ、先輩、告白成功したんですか?」
精一杯の笑顔を浮かべて、精一杯の明るい声で、精一杯の喜びを伝えようとして。
それは、先輩の大きな声で掻き消えた。
「あーちゃんっ!! 俺と付き合って!! 俺の命に変えてもずっと守って行くと誓うから!! もう絶対泣かせないから!! 世界で一番大切で大好きなんだ!!」
たくさんの人が行き交う中、それは本当に突然だった。
一体先輩は、何を言っているのだろう?
何一つとして理解できない私は、ただじっと先輩を見つめることしかできない。
突然の出来事に、その場にいた人たちが足を止め成り行きを見守る。
たくさんの瞳が、私と先輩に向けられている。
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